1対1の個別療育では、一人ひとりのお子さんの発達に合わせて作成したABAプログラムを、いろいろな遊びやアクティビティと交互に行い、繰り返し練習をしていきます。進行の度合やセッションの様子については、担当のセラピストがセッションごとに記録し、ご家族に報告するようにしています。
ABA療育を始めてしばらくは、DTT(Discrete Trial Training) というアプローチが中心となり、一つの課題を習得するまで何度も繰り返して練習をします。
DTTのセッションでは、お子さんが課題に対して、正しく(望ましく)応えることができたら、好きなものをあたえたり、ほめたりして正しい応答が増えるように強化し、正しく(望ましく)応えられなかった時は、正しいものを教えて、もう一度やり直すというように、一定のパターンで練習が続けられます。
時として、好きなものに、お菓子やジュースなどを使うこともありますが、長い期間に渡って使い続けるということはありません。
基本的なスキルを習得し、一定の繰り返し練習はあまり必要ないと判断されると、日常的なやり取りの中で学習するNET(Natural Environment Teaching)というアプローチに移行します。NETでは、お子さんが習得したスキルを、生活のあらゆる場面で応用できるように、より自然な形で練習をすることになります。
ただしDTTにおいても、NETにおいても、セッションの内容や方向性が、常にデータに基づいて決定され、一貫性を持っているということは共通しています。
個別のセッションでは、親御さんにも参加していただき、家庭での学習や問題行動の対応などについて、アドバイスやトレーニングを受ける機会を設けています。偏食指導やトイレのトレーニングも個別療育の中で行います。
1対1の個別セッションに加えて、実際の生活の中で習得したスキルを活かせるように、少人数のグループによる療育も行っています。東京ABA発達支援協会では、1年を通して、お子さんの発達課題に合わせた様々なグループをご用意しています。
お子さんの発達に関して、気にかかることや心配なことについて、ご家族のご質問にお答えします。ABA療育開始を前提としたものではないので、お気軽にご相談ください。
また必要であれば、お子さんの園や学校にコンサルタントが出向き、お子さんの様子を観察したうえで、どのような援助が必要であるか、具体的な援助の方法についてご説明いたします。
ご家族や教育・心理・福祉などの関係者の方々を対象に、ABAの基礎理論やその応用について、講習会やワークショップをいたします。
園や学校などに出向いて、事例研究会や教職員の研修会も行うことも可能です。 お問合せの際は、ご希望の日程や内容についてもお知らせください。
また、米国の専門資格 (BCBA:認定行動分析士やBCaBA:准行動分析士) の取得に興味のある方には、クリニカルスーパービジョンもいたします(有料)。
BCBAもしくはBCaBAの受験資格に必要な単位については、www.bacb.com をご参照ください。
2017年4月に姉妹法人、特定非営利活動法人COLORFULを設立いたしました。ABAに基づいた療育活動を超えて、皆様の彩り豊かな生活をいろいろな角度から支援していきたい、またいろいろな個性や特性が受け入れられる社会にしたいという強い思いから命名しました。是非ホームページをご覧になってください。